やさしい日本語 NEWS
2026.10.01
難民申請中に、
入管の施設に
長い期間、何度も収容された外国人男性2人が、
国に損害賠償を求めた裁判がありました。
2026年9月30日、東京高等裁判所は、
国に賠償を命じた一審の判決を取り消し、
男性2人の請求を認めませんでした。
何があったの?
外国人男性2人は、
日本で認められた滞在期間を過ぎるなどして、
退去強制の対象となりました。
その後、入管施設への収容と
仮放免を
繰り返しました。
2人は難民申請中に長い期間収容されたことなどについて、
「違法だった」として、
国に合わせて約3,000万円の損害賠償を求めました。
一審では、国に賠償を命じました
一審の東京地方裁判所は、
男性の体調が悪くなっていたにもかかわらず
収容したケースがあったとして、
国に合わせて120万円を支払うよう命じました。
この判決について、
国と男性側の両方が
控訴しました。
二審では判断が変わりました
2026年9月30日、
東京高等裁判所は一審とは違う判断をしました。
東京高裁は、入管の判断について
「裁量権の逸脱はなく、
違法とは認められない」として、
一審判決を取り消しました。
そして、男性2人の損害賠償の請求を
棄却しました。
「収容」ってなに?
日本では、入管法に基づく
退去強制手続の中で、
外国人が入管施設に収容される場合があります。
一方で、現在の制度には、
収容しないで退去強制手続きを進める
「監理措置」
という仕組みもあります。
監理措置では、
監理人による監理のもとで社会の中で生活しながら、
退去強制手続を進めます。
「仮放免」ってなに?
仮放免は、
入管施設に収容されている人について、
一定の場合に収容を一時的に解除する制度です。
現在は、健康上、人道上などの理由により
一時的に収容を解除することが相当と認められる場合に、
仮放免が認められることがあります。
今回の裁判は「外国人を収容する制度そのものが
違法かどうか」を単純に決めた裁判ではありません。
男性2人に対する具体的な収容や
入管の判断が違法だったかどうかが争われ、
一審と二審で判断が分かれました。
現在は「監理措置」という制度もあります
日本の入管制度はその後、法律が改正されています。
2024年6月10日から、
「監理措置制度」が始まりました。
これは、逃亡などを防ぐための監理を受けながら、
入管施設に収容せず、
社会の中で生活して退去強制手続を進める制度です。
収容、監理措置、仮放免などの扱いは、
その人の状況や手続きによって異なります。
自分の在留資格や退去強制手続について
分からないことがある場合は、
出入国在留管理庁や専門家などに確認してください。
📖 今日のことば
このニュースでは、入管法に基づいて、
外国人を入管の施設に入れることです。
収容されている人について、
一定の場合に収容を一時的に解除する制度です。
一審の判決に納得できないときに、
上の裁判所にもう一度判断を求めることです。
裁判所が、その請求を認めないことです。
一定の監理を受けながら、
収容されずに社会で生活して
退去強制手続を進める制度です。
公式情報・参考
- 出入国在留管理庁「退去強制手続と出国命令制度」
- 出入国在留管理庁「監理措置制度について」
- 出入国在留管理庁「仮放免制度について」
※2026年10月時点で確認した情報をもとに作成しています。
この記事は制度や裁判について分かりやすく紹介するための一般的な情報です。
個別の在留手続きや法律上の判断については、
出入国在留管理庁や専門家などにご確認ください。